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ドバイチョコから新トレンド!【韓国トレンドレポート2月】

みなさんは「ドバイチョコレート」をご存知ですか?細い麺状のカダイフ(中東発祥の小麦粉の生地で、焼くとサクサクした食感が特徴)と濃厚なピスタチオクリームをチョコレートで包んだスイーツで、2024年に世界的なブームとなりました。ドバイ発のチョコレートブランドから生まれたことから、この名で呼ばれています。そんなドバイチョコレートにインスピレーションを受け、今度は韓国で新たな進化系スイーツが誕生しています。

画像① ドゥチョンク

もちもちのトレンドお菓子ドゥチョンク

ドバイチョコレートの進化系スイーツとして注目を集めているドゥチョンク。「チョンドゥク(쫀득)」は、韓国語で「もちもち」を意味する言葉で、ドゥチョンクは「ドバイ×もちもちクッキー」を掛け合わせたスイーツで、画像①のMIDO DESSERT SHOPのようなカフェで主に販売されています。ドバイチョコレートと同様に、チョコマシュマロの中にカダイフとピスタチオクリームが入っており、外側は甘くてもっちり、中はサクサクと香ばしい、コントラストのある食感が楽しめます。ドゥチョンクが初めて登場したのは2025年4月。クッキー専門店「モントクッキー」が発祥とされ、その後、他のベーカリーへと広がっていきました。2025年9月には芸能人やインフルエンサーがSNSで紹介したことをきっかけにブームが一気に拡散。人気の高まりとともに原材料価格も高騰し、ドゥチョンクの価格は1個5,000ウォン(日本円で500円)前後から、2026年1月末には7,000ウォン(日本円で700円)を超える水準へと上昇しました。高価格帯でありながらも、現在の韓国では“並んででも食べたいスイーツ”として、ドゥチョンクへの熱狂が続いています。

  • 画像② ドゥチョンクマップ

  • 画像③ snowのドゥチョンクフィルタ

人気を示す指標

SNSの影響下で、韓国の飲食トレンドはますますスピードを増しています。2022年にはフルーツ飴「糖葫芦(タンフールー)」が大流行し、2024年にはヨーグルトアイスクリームがブームとなり、専門店の数が一気に増加しました。さらに、前述のドバイチョコレートや、中国発のタオルケーキ(クレープをタオル状に折りたたんだスイーツ、毛巾卷)なども小規模ながら話題に。こうした海外発スイーツの流れを受け、今、注目の的となっているのがドゥチョンクです。ドゥチョンクの人気は、購入行列やSNS上での話題性にとどまりません。各店舗の在庫状況をリアルタイムで確認できるマップが早くも登場し(画像②)、どこで購入できるかが可視化されました。このマップは、ドゥチョンク好きの彼女のために、電話で各店舗に在庫確認をする手間を省こうと考えた人物によって開発されたと言われています。さらに、カメラアプリ「SNOW」では、ドゥチョンク型の帽子をかぶった姿や、ドゥチョンクを食べたように口元が黒くなる写真加工フィルターも登場(画像③)。スイーツそのものだけでなく、体験や遊びへと拡張されていく点も、このブームの特徴です。

  • 画像④ ドバイキンパ

  • 画像⑤ ドバイ鯛焼き

  • 画像⑥ ドバイフィナンシェ

  • 画像⑦ 抹茶チョンドゥククッキー

様々なアレンジ

ドバイチョコやドゥチョンクの影響で、カダイフやピスタチオに加え、マシュマロまで品薄状態が続くなか、様々なドバイ系スイーツが登場しました。現在は、カダイフとピスタチオクリームが入っていれば「ドバイ」と名付けられるほど、その組み合わせ自体が一種の流行となっているのです。ドゥチョンクと中身・皮の構成はそのままに、形だけをロール状に変えたdear.sweet.labの「ドバイキンパ」(画像④)をはじめ、小豆の代わりにカダイフとピスタチオを詰めたBboong_eo_dangの鯛焼き(画像⑤)、チョコレートフィナンシェを割ってカダイフとピスタチオクリームを挟んだhayu_seoulのアレンジ(画像⑥)、さらにはココアパウダーではなく抹茶パウダーをマシュマロに混ぜ込んだmondcookieの抹茶チョンドゥククッキー(画像⑦)まで、派生バリエーションは多岐にわたります。なお、「チョンドゥククッキー」とは、マシュマロを使った台湾のヌガー菓子「雪花餅」の別名で「クッキー」という言葉が含まれているのは、その系譜を引いているためです。

  • 画像⑧ ドバイロール

  • 画像⑨ ドバイタオルケーキ

大手企業からもドバイスイーツが

不景気が続くなかでも、ドゥチョンクが小型カフェやベーカリーで飛ぶように売れる状況を受け、大手企業も相次いで市場へ参入し始めました。スターバックスは、ソウル市内の6店舗で「ドゥチョンロール」を1月末から数量限定で販売(画像⑧)。また、コンビニエンスストアのCUは「ドバイタオルケーキ」を発売しました(画像⑨)。このほかにも、カフェチェーンの貢茶やソルビンがドバイ風メニューを展開するなど、飲食関連企業がこぞって“ドバイ”を冠した商品を打ち出しています。

献血のお礼にも登場

ドゥチョンクブームの広がりは、ついに社会的な取り組みにも波及しています。なんと、献血のお礼として、ドゥチョンクが提供されたのです!冬休みなどで団体献血が減少し、血液不足の深刻化が懸念されるなか、大韓赤十字社 光州・全南血液院では、献血者にドゥチョンクを配布するイベントを実施しました(画像⑩)。その結果、1月23日の1日だけで1,181人が献血に参加。これは、前年の1日平均である523人の約2.3倍にあたります。話題性の高いスイーツをフックにすることで、献血参加を後押しする効果が可視化された形です。さらに現在では、献血促進のためにドゥチョンクを寄付しようとする動きも見られており、ブームが単なる消費を超え、社会的アクションへと広がり始めています。

  • 画像⑩

不景気や物価高が続く中で、日常の中にある「小さな幸せ」の価値は、むしろ高まっているのかもしれません。ドゥチョンクの次に選ばれるのは、どんなささやかなご褒美なのでしょうか。今後のトレンドも見逃せません!

引用元

画像① https://www.instagram.com/p/DQDdnGLk_HD/?utm_source=ig_web_copy_link&igsh=MzRlODBiNWFlZA==
画像② https://www.dubaicookiemap.com/
画像③ https://www.instagram.com/p/DTb0C1mE5uK/?utm_source=ig_web_copy_link&igsh=NTc4MTIwNjQ2YQ==
画像④ https://www.instagram.com/p/DRTSqjJAazj/?utm_source=ig_web_copy_link&igsh=MzRlODBiNWFlZA==
画像⑤ https://www.instagram.com/p/DSJQXAYEhs8/?utm_source=ig_web_copy_link&igsh=MzRlODBiNWFlZA==
画像⑥ https://www.instagram.com/p/DQk90VBgVQK/?utm_source=ig_web_copy_link&igsh=MzRlODBiNWFlZA==
画像⑦ https://mondcookie.com/shop/?idx=119
画像⑧ https://www.instagram.com/p/DT_rMp7k1rn/?utm_source=ig_web_copy_link&igsh=MzRlODBiNWFlZA==
画像⑨ https://www.instagram.com/p/DSZbcSKE41J/?utm_source=ig_web_copy_link&igsh=MzRlODBiNWFlZA%3D%3D
画像⑩ https://youtu.be/vGvMBpT_5Ks?si=LRiQJ2NxLfqSId7e