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みなさんは「スクイーズ」をご存知ですか?ギュッと握るとむにゅっと潰れる不思議な感覚を楽しめるおもちゃで、もともとは小学生くらいの子供たちの間で人気でした。しかし近年では、SNSやショート動画を通じて20〜30代の女性たちの間で人気が急速に拡大。現在は、スクイーズの取引額が急増し、韓国のスクイーズ名所として知られる「昌信洞(チャンシンドン) 文具・玩具市場」でもスクイーズの売上が伸びているそうです。

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今では握っていると「平常心を取り戻せる」「心が落ち着く」といった理由で、バッグにスクイーズを入れて常に持ち歩いている人もいるようです。そんなスクイーズにはさまざまなタイプがあります。最近では表面をキャンドル用のワックスでコーティングし、それを握ったり潰したりして「パキパキ」「ザクザク」という心地よい破壊音や感触を楽しむタイプが人気です。そのようなスクイーズのことを韓国語で、「왁스(ワックス)」「뿌시기(プシギ:割る)」「볼(ボール)」を組み合わせた「ワップボール(왁뿌볼)」と呼んでいます。
実はこのワップボールの人気は、食べものにまで影響を及ぼしました。それが塩パンと融合させた「ワップ塩パン」(画像①)です。ワップ塩パンは、表面がチョコレートでコーティングされていて、パンの中にはクリームとフルーツがたっぷり。食べる前にチョコレートを割って食べることで、スクイーズのような手触りまで楽しめる新感覚スイーツなんです。この塩パンは、パンで有名な韓国の大田(テジョン)にあるミミ製菓店(画像②)が今年の5月に開発した商品で、現在では多くのベーカリーが流行に乗って販売をしています。

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ワップ塩パンは、インスタ映えが抜群であることも特徴的です。チョコレートのコーティングはフレーバーカラーを使用することで彩りが豊かで(画像③)、マンゴー味のものには本物の果物に見立てたフルーツキャップをかぶせた可愛らしいパッケージのものもあります(画像④)。まずは見た目のかわいさから始まり、次に「パキッ」という軽快な破裂音とともにチョコレートを割ると、濃厚な味わいのクリームとフルーツを挟んだパンが現れるという、割って楽しい、食べておいしい新感覚のパンとなっています。そして、割る過程を撮影してインスタストーリーに投稿をする人も多くいます。ワップボールを割るような体験からコンテンツの撮影まで、食べものに見た目や味だけでなく、楽しい体験までもが期待されているのです。

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過去のBAT記事でも紹介した「ドゥチョンク(ドバイチョコレートを使った進化系クッキー)」の登場以降、韓国食品業界の変化スピードはさらに加速し、話題性こそが売上につながる時代となっています。インスタでの「#ドゥチョンク」の投稿数が18.9万件であるのに対し、「#ワップ塩パン」の投稿数はまだ少ないものの、食品業界はトレンドの変化に常に目を光らせています。「ワップ」シリーズは新たなヒット商品として台頭し始めており、食品業界全体がラインナップの拡大に拍車をかけているようです。

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韓国のコンビニ「GS25」では、ワップ塩パンを真似た、ホワイトチョコレートでコーティングするマンゴークリームの塩パン「초뿌 소금빵(チョップ塩パン)」を発売しました(画像⑤)。他にも同じく韓国のコンビニ「CU」では、「割って食べる延世ハート生クリームパン」のほか、「クロカンシュー」、「スプリンクルケーキ」など、計15種類もの「割って食べる」スイーツを発売し、累計150万個以上を販売しました(画像⑥)。

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今回のパキパキスイーツトレンドはクッキーやパンだけでなく、ケーキにも広がっています。
韓国の有名ベーカリー「TOUS les JOURS(トゥレジュール)」では、「AGJAK CAKE/아그작 케이크(アグジャクケーキ)」という商品を発売しました(画像⑦⑧)。商品名の「아그작(アグジャク)」とは、韓国語で「(硬いものを)ボリボリ、カリッと噛み砕く音」を意味する擬音語です。そしてこのケーキは、一般的なケーキの形ではなく、本物のフルーツそっくりな見た目をしていて、硬いチョコレートコーティングの中に、滑らかなムースと果肉が詰め込まれています。ワップ塩パンとはまた違った、軽快に割れるチョコレートと中のムースの独特な食感が特徴です。

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勢いが衰えることなく急速に変化し、ジャンルがどんどん細分化されている韓国のスイーツトレンドですが、最近では、「ピザソルギ(피자설기)」と呼ばれる、うる米で作った蒸し餅(=설기:ソルギ)にトマトソースとピザのトッピングを乗せた「ピザみたいなお餅」も注目を集めています(画像⑨)。韓国の伝統的な蒸し餅とピザという意外な組み合わせは、韓国最大の港町・釜山の小さな餅屋から始まったそうです。
このように韓国では、伝統的な食文化と斬新なアイデアを掛け合わせた食べ物やスイーツを通し、新しい食体験が次々と生まれています。一方で、読書や編み物、サウナなど「心を落ち着かせる趣味」も相次いで流行しており、日常の中でささやかな楽しみや心地よさを求める傾向も続いています。
果たして、「ドゥチョンク」ほどのブームを巻き起こす食トレンドが再び登場するのでしょうか。韓国の食とライフスタイルが今後どのように変化していくのか、ますます目が離せません!
引用元
画像① https://www.instagram.com/cafe_butterbly/
画像② https://www.instagram.com/mimi.dessert/
画像③ https://www.instagram.com/p/DY1G14xkcjR/?img_index=2
画像④ https://www.instagram.com/p/DZRexcSj7NB/?img_index=2
画像⑤ https://www.instagram.com/reel/DbDF0cxCBAu/
画像⑥ https://www.bgfretail.com/press/view/?id=1986
画像⑦ https://cjnews.cj.net/뚜레쥬르-아그작agjak-케이크로-디저트계-새-판-짠//
画像⑧ https://www.instagram.com/reel/Db9hKHWAgjf/
画像⑨ https://www.kurly.com/goods/1002379748